【025】 「便秘」(べんぴ)

漢方相談をしておりますと、便秘の症状を呈している方が多くみられます。
中国漢方では日本のように「便秘」とひとまとめにせず、次のような分類をして弁証しております。

1.「熱秘」(ねっぴ)
お酒を飲みすぎたり、辛くて味の濃いものばかり食べたりしていると、胃に余分な熱が生まれます。また、熱性の強い薬を誤って常用したりしますと胃腸に熱が停滞して流れなくなります。
そうすると、胃腸の水分が失われ、便が乾燥して腸の働きが乱れるため便秘が起こります。
このような時は「防風通聖散」「調胃承気湯」に「麻子仁丸」を加えて使用します。

2.「気秘」(きひ)
長時間座ったままで動かないことが多い人や、外部からのストレスを多く受けている人は気が滞り
胃腸の働きが乱れるとともに、肺の働き(生気)を損ない、大腸に影響が見られます。そのような
場合は「四逆散」や「香蘇散」などに大黄を加えて治療します。

3.「気虚便秘」(ききょべんぴ)
もともと胃腸の働きが弱いため、脾(消火器管)や肺のエネルギーが不足し、大腸が動かなくなることによって便秘になります。このような場合には気を補う「補中益気湯」「黄昏建中湯」「小建中湯」を使用します。

4.「血虚便秘」(けっきょべんぴ)
病気や出産、老化、過労などでエネルギーや栄養あるいは水液が損なわれると潤いが失われて大腸が乾くので、便も乾いて出にくくなります。女性に多く見られ「当帰養血湯」「婦宝当帰湯」に
「麻子仁丸」や「潤腸湯」を加えて使用します。
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